労使トラブルと就業規則

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採用に関する労使トラブルと就業規則
採用に関する労使トラブルには、採用内定取り消し及び試用期間中ないし期間後の本採用拒否が考えられますが、ここでは採用内定取り消しについて考察してみたいと思います。

採用内定の法的性格には様々な学説がありますが、最高裁の2つの判例(大日本印刷事件と電電公社近畿電通局事件)により確率されたのが始期付解約権留保付労働契約成立説です。

学校卒業後、働き始める時期を労働契約の効力発生の始期として、採用内定取り消し自由が生じた際の解約権が留保されている労働契約が成立しているということです。

採用内定取り消しを争った大日本印刷事件では「採用内定の取消事由は、採用内定当時知ることができず、また知ることが期待できないような事実であって、これを理由として採用内定を取消すことが解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認することができるものに限られる」としています。

採用内定を取り消すためには、内定時に「客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認することができる」内定取り消し事由を記載した誓約書を提出させることが一般的に行われていますが、内定取り消し事由を定めた就業規則を交付してもよいでしょう。

なぜなら労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結する(労働契約法第3条第1項)ものであるから、採用内定時に内定取り消し事由を定めた就業規則を公布すれば、それが合意となるからです。

就業規則規定例
第○○条
会社は採用内定者に以下の事由がある場合、内定を取り消すことがある。

  1. 健康状態が勤務に耐えられないと認められるとき
  2. 経歴に重大な偽りがあると認められるとき
  3. 学校を卒業できなかったとき
  4. 犯罪その他の破廉恥行為により会社の名誉や信用を汚すと認められるとき
  5. 会社が指定した日までに必要書類を提出しないとき
  6. その他前各号に準ずる事由があるとき

次に試用期間中ないし期間後の本採用拒否について考察してみたいと思いますが、これに関してはブログをご覧ください。

労働契約法
(労働契約の原則)
第三条  労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきものとする。

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