

危険な就業規則規定例(休職)
危険な規定例
(休職)
第○○条
従業員が次の各号のいずれかに該当する場合には、休職を命ずる。
解説
休職とは、従業員が労務不能又は、不適当な場合に、使用者が労働契約関係を維持したまま、労務提供を免除又は禁止することをいいます。休職制度は就業規則の相対的必要記載事項なので、制度を設けた場合には必ず、就業規則に定める必要がありますが、制度自体を設けないというのも検討する余地があります。しかしながら、不慮の事故や傷病を患い、労務不能に陥るや、いきなり解雇あるいは退職しなければならないとなると、従業員も安心して働くことができません。従業員に安心して長く働いてもらうためには、ある程度の休職期間は設けておくのが望ましいと思われます。当然、短期雇用契約者には不要な制度ですが。
以下、上記規定例の問題点を指摘しておきます。
「休職を命ずる」と断定するのはいかがなものでしょうか。実際に休職命令を発動するか否かは具体的事案ごとに会社が検討すれば良いのです。会社には検討する裁量の余地を残すために「休職を命ずることがある」と規定しておきましょう。
1号は親会社の就業規則をひな形にした子会社にありがちな規定です。6ヶ月以上の欠勤を待ってから休職命令を発動する余裕が中小企業にあるとは思えません。しかも、この規定では欠勤が6ヶ月継続しないと休職命令を発動できません。精神疾患の場合、断続的に欠勤を繰り返すことがあります。そこで、継続・断続を問わず、1ヶ月程度労務の提供が不完全であれば休職扱いができるようにしておきましょう。また、たとえ欠勤せずとも、不完全な労務提供しかできない場合にも休職を命ずる旨定めておきましょう。
他社に出向したときに休職を命ずる規定は大企業ならともかく、小さな会社で出向を命ずることがありますか?この規定は企業の規模や態様により不必要な条文となります。同様に労働組合がない会社に3号の規定は不要です。
上記規定例には包括的な規定がありません。従って、上記規定例以外の事由では休職命令を発動することができません。「その他の事由により、会社が休職させる必要性を認めたとき」等、包括的な休職規定を盛り込み、会社の裁量権を確保しておきましょう。
危険を回避する規定例
(休職)
第○○条
従業員が次の各号のいずれかに該当する場合には、休職を命ずることがある。
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