企業は、譴責、減給、出勤停止、諭旨解雇、懲戒解雇など、秩序を維持するために労働者に対し懲戒処分を科すことがありますが、一体何を根拠に懲戒処分が可能となるのでしょうか。
このブログでは労使トラブルを防止・解決し、
会社を守るための就業規則はいかにあるべきかきを察していきたいと思います。
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企業は、譴責、減給、出勤停止、諭旨解雇、懲戒解雇など、秩序を維持するために労働者に対し懲戒処分を科すことがありますが、一体何を根拠に懲戒処分が可能となるのでしょうか。
この問題に関しては、企業は規律と秩序を守るために当然、固有の懲戒権を有し、就業規則に懲戒に関する定めがなくても懲戒処分は可能であり、就業規則上に懲戒事由や手段を列挙することは例示的な意味しか持たないとする、固有権説・例示列挙説。
これに対し、労働契約において労働者が具体的に同意している範囲内でのみ、企業は懲戒処分が可能であり、就業規則上に列挙された懲戒事由や手段の限度でのみ懲戒処分が可能である、とする契約説・限定列挙説。
学説上は主に上記の2つの考え方があります。
判例も、「労働者は労働契約を締結したことによって企業秩序遵守義務を負い、使用者は労働者の企業秩序違反行為に対して制裁罰として懲戒を科すことができる」(関西電力事件 最高裁第一小法廷昭和58年9月8日判決)とする固有権説に属するものと「懲戒権は、企業経営者が本来的に持っている企業秩序定立・維持権の一環ではあるものの、就業規則に明確に定めて初めて行使できる」(国鉄札幌運転区事件 最高裁第三小法廷昭和54年10月30日判決、フジ興産事件 最高裁第二小法廷平成15年10月10日判決)とする契約説に属するものがあります。
現在では、学説、判例とも契約説・限定列挙説の立場が有力となっているため、企業がいかに企業秩序を維持するためとはいえ、労働者を懲戒処分するには就業規則上に懲戒の事由と手段を限定的に列挙する必要があります。
懲戒処分と就業規則の関係については以下の書籍に詳しく書かれています。
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