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労使トラブルから会社を守る就業規則ブログ

定年退職後の継続雇用対象者、就業規則での限定はできなくなります

平成10年に改正された高年齢者雇用安定法により、定年年齢は60歳を下回ってはいけません(第8条)。

 

同法は平成16年に改正され、65歳未満の定年の定めをしている事業主に対し、

1.当該定年の引き上げ
2.継続雇用制度(現に雇用している高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度)の導入
3.当該定年の定めの廃止


のいずれかの措置を講じなければならなくなりました(9条1項)。

65歳までの継続雇用制度の導入が求められてはいますが、経過措置として、平成25年3月31日までは64歳でもよいことになっています(附則4条)

労働者の過半数代表者との労使協定により、継続雇用制度の対象となる者の基準を定めれば、2.の対象者を限定することができます(9条2項)が、協議が調わないときは就業規則等によって基準を定めることができます(附則5条)。

ただし、就業規則等による限定は平成22年3月31日限りで終了します(常時労働者301人以上の大企業においては平成21年3月31日に終了しています)。

そこで、現在就業規則によって対象者を限定している常時労働者300人以下の中小企業であっても、来年の4月1日以降は労使協定によらなければ、継続雇用の対象者を絞ることができなくなります。

現行の就業規則(継続雇用規程)で以下のような条文で対象者を限定している場合、

第○○条(継続雇用の要件)
60歳の定年に達した後、次の各号に掲げる基準のいずれにも該当する者については、64歳まで継続雇用する。
(1) 定年退職日前3年間の定期健康診断により、就業に支障がない旨の診断結果を受けていること
(2) 第○○条1項の日前3年間に減給以上の懲戒処分を受けていないこと
(3) 第○○条1項の申出の日前3年間の平均出勤率が80%を下回らないこと

以下のような条文に改める必要があります。

第○○条(継続雇用の要件)
60歳の定年に達した後、労使協定の定めるところにより、次の各号に掲げる基準のいずれにも該当する者について、64歳まで継続雇用する。
① 定年退職日前3年間の定期健康診断をすべて受診し、就業に支障がない旨の医師の診断を受けていること
② 第3条1項の日前3年間に減給以上の懲戒処分を受けていないこと
③ 第3条1項の申出の日前3年間の平均出勤率が80%を下回らないこと


参考条文
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律
(定年を定める場合の年齢)
第八条 事業主がその雇用する労働者の定年(以下単に「定年」という。)の定めをする場合には、当該定年は、六十歳を下回ることができない。ただし、当該事業主が雇用する労働者のうち、高年齢者が従事することが困難であると認められる業務として厚生労働省令で定める業務に従事している労働者については、この限りでない。

(高年齢者雇用確保措置)
第九条  定年(六十五歳未満のものに限る。以下この条において同じ。)の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の六十五歳までの安定した雇用を確保するため、次の各号に掲げる措置(以下「高年齢者雇用確保措置」という。)のいずれかを講じなければならない。
一  当該定年の引上げ
二  継続雇用制度(現に雇用している高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度をいう。以下同じ。)の導入
三  当該定年の定めの廃止
2  事業主は、当該事業所に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定め、当該基準に基づく制度を導入したときは、前項第二号に掲げる措置を講じたものとみなす。

附則
(高年齢者雇用確保措置に関する特例等)
第四条  次の表の上欄に掲げる期間における第九条第一項の規定の適用については、同項中「六十五歳」とあるのは、同表の上欄に掲げる区分に応じそれぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
平成十八年四月一日から平成十九年三月三十一日まで 六十二歳
平成十九年四月一日から平成二十二年三月三十一日まで 六十三歳
平成二十二年四月一日から平成二十五年三月三十一日まで 六十四歳

第五条  高年齢者雇用確保措置を講ずるために必要な準備期間として、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律(平成十六年法律第百三号)附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日から起算して三年を経過する日以後の日で政令で定める日までの間、事業主は、第九条第二項に規定する協定をするため努力したにもかかわらず協議が調わないときは、就業規則その他これに準ずるものにより、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定め、当該基準に基づく制度を導入することができる。この場合には、当該基準に基づく制度を導入した事業主は、第九条第一項第二号に掲げる措置を講じたものとみなす。
2  中小企業の事業主(その常時雇用する労働者の数が政令で定める数以下である事業主をいう。)に係る前項の規定の適用については、前項中「三年」とあるのは「五年」とする。
3  厚生労働大臣は、第一項の政令で定める日までの間に、前項の中小企業における高年齢者の雇用に関する状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、当該政令について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

2010年12月13日 20:11|kobayashi記事URLコメント (0)トラックバック (0)

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